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自主調査レポート

大阪府北部地震(出勤困難)に関する調査

防災・災害
2018/09/27
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■ 調査の概要
・調査地域:近畿圏(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)
・調査対象:調査地域に居住する20歳以上の有職者 かつ 地震発生当時出勤前または出勤途中だった方
・調査方法:インターネット調査(モニタに対するクローズド調査)
・調査内容:地震発生当日の出勤状況/地震発生当日の勤務先からの出勤に関する指示/出勤後の状況 など
・有効回答:1,920サンプル
・調査期間:2018年8月24日(金)~2018年9月3日(月)

<対象者の属性>

 2018年6月18日7時58分頃に発生した「大阪府北部地震」(最大震度6弱)について、地震当日の近畿圏(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)における出勤の判断や勤務先からの出勤に関する指示などの状況を把握することで、今後の「出勤困難者対策」のあり方を探ることを目的として、調査を実施しました。

出勤の判断

自宅で出勤前だった人のうちの6割近くがいつもどおり、通勤中だった人のうちの7割以上がそのまま出勤することを選択

・地震発生当時、自宅で出勤前だった1271人のうち、57.6%の人が「自宅にいたが、いつもと同じ時間に勤務先に向かった/向かおうとした」と回答している。
・地震発生当時、出勤途中だった649人のうち、71.3%の人が「出勤途中であったので、勤務先に向かった/向かおうとした」と回答している。

出勤状況

地震発生当日、出勤に支障が出た人は4割

・地震発生当日に勤務先に向かった1423人のうち、「いつもと同じように出勤できた」人はおよそ6割。
・一方、「その日は出勤できなかった」「出勤中にどこかにとどまらざるを得ず、いつもより出勤に時間がかかった」「出勤中にどこかにとどまることはなかったが、いつもより出勤に時間がかかった」を合わせると、最大震度6弱とはいえど、およそ4割の人に出勤に支障が出たことがわかる。

出勤理由

「勤務先の近くだったから」「勤務先に行っても日常的な業務はできると思ったから」などが高い

・地震発生当日、地震発生後に勤務先に向かった人の出勤しようとした理由は、「勤務先の近くだったから」(39.2%)、「勤務先に行っても日常的な業務はできると思ったから」(29.5%)、「勤務先から、出勤を控える指示が出なかったから」(24.2%)などが高くなっている。

出勤しなかった理由

「電車が復旧しなさそうだったから」と「出勤を控える指示が出た」が5割以上

・地震発生当日、出勤をしなかった理由は「電車が復旧しなさそうだったから」(59.0%)と「勤務先から、出勤を控えるよう指示が出たから」(51.1%)が5割以上と高い。

指示の有無

勤務先からの出勤に関する「指示が出た」のは3割強

・地震発生当日、勤務先から出勤に関する「指示が出た」は32.8%、「指示は出なかった」は61.2%となっており、多くの企業で指示が出ていなかったことが判明した。

指示の受け取り手段

勤務先からの出勤に関する指示の受け取りは携帯電話・スマートフォン

・地震発生当日の勤務先からの出勤に関する指示の受け取り手段は、「携帯電話・スマートフォンの通話機能」(42.1%)、「携帯電話・スマートフォンのメール(キャリアメール・Gmail・ショートメール含む)」(24.6%)、「LINE(LINEによる文字・スタンプ・写真でのやりとり)」(23.3%)が高くなっており、勤務先からの出勤に関する指示を携帯電話・スマートフォンを通じて受け取っていた人が多い。

指示の内容

勤務先からの出勤に関する指示は「出勤を控える指示」が7割以上

・地震発生当日に受け取った勤務先からの出勤に関する指示のうち、「出勤を促す指示」は3割弱、「出勤を控える指示」が7割以上となっている。

指示に対する評価

出勤を控える指示については特に肯定的な評価

・地震発生当日に受け取った勤務先からの出勤に関する指示については、指示の内容、指示が出た時間、指示の伝達手段とも、「適切だった」が「適切でなかった」を大きく上回っている。
・特に、【出勤を控える指示】については、指示の内容について9割近い人が「適切だった」と回答しており、肯定的に受けとめられている。

指示に従ったかどうか

大半の人が勤務先からの出勤に関する指示に従っている

・出勤を促す指示、出勤を控える指示ともに、9割前後の人は、地震発生当日に受け取った勤務先からの出勤に関する指示に従ったと回答しており、過去の風水害時とは異なる結果となった。

地震災害時の出勤に関するルール

地震災害時の出勤に関するルールや連絡について整備されていない勤務先が半数

・「地震が発生したときは、出勤を控えるよう事前に決められていた」(7.7%)、「地震が発生したときは、出勤するよう事前に決められていた」(7.3%)を合わせると、地震災害時の出勤に関するルールが事前に決められていたのは15.0%となる。「出勤するかどうか事前には決められていなかったが、地震が発生した後に連絡が来るようになっていた」(19.1%)を合わせると、3割以上は地震災害時には勤務先から連絡が来ることになっていたことがわかる。
・一方、「出勤するかどうか事前には決められていなく、地震が発生した後に連絡が来るかどうかも決められていなかった」が49.6%と、地震災害時の出勤に関するルールや連絡について整備されていない勤務先が半数を占める。

地震発生時の出勤に関しての取り決めの必要性

地震発生時の出勤に関しての取り決めを8割が要望

・地震発生時の出勤に関しての取り決めについては、「事前に決めておいたほうがいいと思う」がおよそ8割を占める。

勤務先での業務状況

地震発生後に通常通り業務が行われた人は49.6%

・地震発生当日、「自主的に休んだので、業務の状況はわからなかった」人を除いた1767人のうち、地震発生後に「業務は通常通り行われた」人は1767人中877人(49.6%)となっており、逆に、それ以外の890人(50.4%)は、勤務先で混乱が見られたり休みになったなど業務に支障が出たと回答している。

出勤しなかったことや勤務先が地震の影響で休みになったことによる影響

仕事や業務に支障が出た人はわずか6.6%

・地震発生当日勤務先が「地震の影響で休みになった」または「自主的に休んだので、業務の状況はわからなかった」286人に、出勤しなかったことや勤務先が地震の影響で休みになったことによる影響を尋ねると、「仕事や業務に支障が出た」人は6.6%にとどまった。
・勤務先での業務状況でみたように地震発生後に通常通り仕事ができた人は半分程度はいたものの、仕事を遅らせる、休みにする、という対応が問題になるケースは少なかったことがうかがわれる。

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