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自動車による自転車追越時の安全配慮義務に関する認知・行動意識調査

社会課題
2026/10/01
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調査地域 : 1都7県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県)
調査方法 : インターネット調査(楽天インサイトのモニターを使用して実施)
調査対象 : 自転車または自動車を利用する10代から60代までの男女個人
調査項目 : 属性を含め25問
調査期間 : 2026年8月10日(月)~12日(水)
有効回答 : 1,266件(1,000名)
-大都市地域・自転車利用:299件
-大都市地域・自動車利用:373件
-その他地域・自転車利用:256件
-その他地域・自動車利用:338件
※定義の補足
-大都市地域:東京23区、横浜市、川崎市、相模原市、さいたま市、千葉市
-その他地域:1都7県のうち、上記を除くすべての市区町村
-自転車利用:自転車等(電動キックボード含む)を月に数回以上利用
-自動車利用:自動車等(バイク含む)を月に数回以上利用

【調査の主旨】

2026年4月の道路交通法改正により、自動車等が自転車等を追い越す際の安全配慮義務が新たに定められました。自動車等には、自転車等との間に十分な間隔がない場合、その間隔に応じた安全な速度で進行することが求められるとともに、自転車等にも、自動車等に追い越される際には、できる限り道路の左側端に寄って通行することが求められています。

本調査は、法改正の施行後において、安全配慮義務がどの程度認知・理解され、実際の安全行動にどのような変化がみられるかを把握するために実施しました。
また、自転車・自動車それぞれの利用者が、追い越し時にどのような状況で危険・ヒヤリを感じているのか、車道を共有することにどの程度の抵抗感を持っているのかを把握し、安全配慮義務の定着に向けて必要とされる対策についても確認しました。

自転車追越時の安全配慮義務とは

① 法改正の認知・理解
安全配慮義務がどの程度認知され、自動車・自転車それぞれに求められる具体的なルールがどの程度理解されているかを把握する。

② 法改正の認知による安全行動の変化
法改正の認知前後で、追い越し時の減速や間隔確保、自転車の左端走行などの安全行動にどのような変化がみられるかを把握する。

③ 道路・交通環境と危険・ヒヤリの状況
自転車・自動車それぞれの利用者が、追い越し時にどのような道路・交通状況で危険・ヒヤリを感じているかを把握する。

④ 安全配慮義務の定着に向けて必要な対策
地域で安全配慮義務がどの程度守られていると感じているかを確認するとともに、道路整備、取締り、交通安全教育など、制度の定着に向けて求められる対策を把握する。

⑤ 車道を共有することへの抵抗感と危険・ヒヤリ経験
自転車・自動車が車道を共有することへの抵抗感や、追い越し時の危険・ヒヤリ経験を把握し、両者の関係を確認する。

調査の要点

①「自転車追越時の安全配慮義務」の認知率は72.0%
法改正の認知者でも、自転車側の具体的な走行ルールの正答率は38.9%。

②法改正の認知後、安全側への行動変容が20ポイント以上増加
追い越し時の減速・間隔確保、自転車の左端走行のいずれにも変化。

③追い越し時の危険・ヒヤリ要因は、自転車・自動車双方で「道路幅が狭い」が最多
自転車側では駐停車車両、自動車側では自転車の走行位置や動きも上位に。

④安全配慮義務が「守られていない」と感じる人ほど、具体的な対策を求める傾向
自転車道等の道路整備や車道拡幅では6割を超える。

⑤車道を共有することへの抵抗感は、自転車・自動車利用者ともに6割超
危険・ヒヤリ経験がある人ほど、車道を共有することへの抵抗感が高い傾向。

調査結果

① 法改正の認知は72%。一方、具体的なルールの理解には差がある

安全配慮義務について、全回答者の72.0%が「見聞きしたことがある」と回答しました。法改正を認知している人について個別ルールの理解度をみると、追い越し時の「速度」は78.2%、「間隔」は61.8%が正しく理解していました。一方、「自転車等の走行」について正しく理解している割合は38.9%にとどまり、法改正を認知していても、個別ルールによって理解度に差がみられました。

■安全配慮義務の認知

安全配慮義務の認知

■安全配慮義務の理解度 【安全配慮義務の認知者ベース】

安全配慮義務の理解度
また、全回答者に自転車等が自動車等に追い越される際の走行方法を尋ねたところ、「車道の左端を走行する」と正しく回答した割合は36.2%にとどまり、「速度を落として走行する」の41.8%を下回りました。

■安全配慮義務の認知×理解度(自転車等の走行について)

安全配慮義務の認知×理解度(自転車等の走行について)

② 法改正の認知後、安全側への行動が20ポイント以上増加

法改正を認知している人では、認知前と比べ、自転車の左端走行、自動車の追い越し時の十分な間隔確保・減速のいずれも20ポイント以上増加しました。また、道路・交通状況に応じて追い越しを控えるとの回答も複数の項目で増加しており、法改正の認知後に安全側への行動変化がみられました。

■安全配慮義務の認知による行動変容(法に基づいた行動)
【安全配慮義務の認知者ベース】

安全配慮義務の認知による行動変容(法に基づいた行動)

■安全配慮義務の認知による行動変容(追い越しを控える要因)
【安全配慮義務の認知者×自動車利用者ベース】

安全配慮義務の認知による行動変容(追い越しを控える要因)

③ 自転車・自動車双方で「道路幅が狭い」が最大の危険・ヒヤリ要因

追い越し時に危険・ヒヤリを感じた状況では、法改正を認知している自転車利用者、自動車利用者の双方で「道路幅が狭い」が最も多く、自転車利用者では62.7%、自動車利用者では55.2%となりました。一方、自転車利用者では「駐停車車両がある」、自動車利用者では「自転車が車道側を走行している」「自転車が脇道・歩道等から急に車道へ進入した」なども多く、立場によって異なる特徴もみられました。

■危険・ヒヤリと感じた状況 【安全配慮義務の認知者×自転車利用者】

危険・ヒヤリと感じた状況(安全配慮義務の認知者×自転車利用者)

■危険・ヒヤリと感じた状況 【安全配慮義務の認知者×自動車利用者】

危険・ヒヤリと感じた状況(安全配慮義務の認知者×自動車利用者)

④ 「守られていない」と感じる人ほど、道路整備や取締りなどを求める傾向

地域で安全配慮義務が「守られている」と評価する割合は、追い越し時の間隔、速度、自転車の左端走行のいずれも半数未満でした。また、安全配慮義務が「守られていない」と感じている人では、「守られている」と感じている人に比べ、道路整備や取締り、交通安全教育などの具体的な対策を求める割合が高く、特に「自転車道等の道路整備」は64.7%、「車道拡幅」は64.3%となりました。

■安全配慮義務が住まいの地域で守られていると思うか

安全配慮義務が住まいの地域で守られていると思うか

■安全配慮義務が守られるためのニーズ

安全配慮義務が守られるためのニーズ

⑤ 車道共有への抵抗感は双方で6割超。危険・ヒヤリ経験との関連も

回答者のうち、自転車と自動車の追い越しに関して、危険・ヒヤリを感じた経験がある人は62.5%となりました。危険・ヒヤリ経験の有無別に車道を共有することへの抵抗感をみると、経験がある人では「抵抗感がある」と回答した割合が、自転車利用者で72.1%、自動車利用者で80.7%となり、経験がない人(自転車利用者46.6%、自動車利用者56.2%)を上回りました。

また、自転車利用者・自動車利用者それぞれについてみると、全体でも車道を共有することに「抵抗感がある」と回答した割合は、自転車利用者で64.0%、自動車利用者で70.6%となっており、双方で車道を共有することへの抵抗感が高い状況がみられました。

■危険・ヒヤリ経験

危険・ヒヤリ経験

■危険・ヒヤリ経験と抵抗感の関係
【自転車利用者】

危険・ヒヤリ経験と抵抗感の関係(自転車利用者)

【自動車利用者】

危険・ヒヤリ経験と抵抗感の関係(自動車利用者)

■車道を共有することへの抵抗感

車道を共有することへの抵抗感

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担当部署   :東京支社 調査部 インフラリサーチ課
担当者    :小菅 正輝
電話     :03-5990-9315
メールアドレス :kosuge_m@surece.co.jp

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